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【あゆ子】


■ よろしくお願いします。生年月日を聞かせていただいてもいいですか。
あゆ子:はい。1976年1月14日です。

■ あゆ子ちゃんて、どこ出身なんですか。
あゆ子:長野ですね。軽井沢です。

■ へぇ。あの、一番古い記憶とかって、どんな記憶ですか。
あゆ子:えぇ?ふるい記憶(笑)?音楽関わらずですか?

■ うん、関わらず(笑)。
あゆ子:何だろう。えー──一番古い。覚えてないですね(笑)。何だろう、一番古い記憶って。ああ何だろうなあ。何ですかね。でも幼稚園くらいですかね。それ以前の記憶はないですね(笑)。

■ あ、じゃあ、幼稚園で一番覚えてることって何ですか。
あゆ子:覚えてること。何だろう。色々あるっちゃあるんだけど──あれですね、ブランコあるじゃないですか?幼稚園の。あれを漕ぎすぎて、一回転しちゃったことあるんですよ(笑)。

■ マジで(笑)?それはすごい。
あゆ子:でも、落ちなかった、みたいな。怪我もせず、みたいな。そっから、その幼稚園のブランコ、なくなっちゃったんですよ(笑)。

■ あゆ子ちゃんのせいで(笑)。撤去だ(爆笑)。
あゆ子:それは何か覚えてる。あとは、何だろう、幼稚園で、1人1曲、歌わされるんですよ。何かみんなこう、漫画の歌とか、色々歌うんですけど、私だけ1人、“別れても好きな人”歌っちゃって(笑)。で、メダルを2個もらったことあります。

■ 大人受けがよかったんだ(笑)。やるなぁ。
あゆ子:そんぐらいかなぁ──何、話してんだろう(笑)。

■ それってあれですか、やっぱりご両親とかが聴いてたりとかしてたんですか。
あゆ子:何だろう。うん、うち、結構歌が好きな家系で、おばあちゃんとかお父さん、おじいちゃんとか。おじいちゃんの家が、神戸製鋼の寮をやってたから、レーザーディスクみたいのがあったんですよ。その時代の。で、家で人が来ると、カラオケしてたから、私も覚えてたんだと思いますね。

■ なるほどね。それで音楽に触れるきっかけっていうのは、そんな、子供の頃からって感じですか。
あゆ子:何だろう。私は──ピンポンパンとか、ポンキッキ、みんなのうたとか、普通に、そういうのを。ピンポンパンのレコードが家にあったのかな。それに合わせて、一緒に歌ってるのとか、カセットテープが今でも残ってる(笑)。

■ そうなんだ(笑)。何か──ヒサシさんも同じようなこと言ってたな、そう言えば。
あゆ子:そっか(笑)。そういうのかな。あとは幼稚園入って、ピアノを習わされたから、それでずっとピアノをやってて……そんな感じですかね。でも、自分から積極的に何かやるってタイプじゃ全然ないから、強制的に行かされれば、その場はやるみたいなタイプ(笑)。でも、そのかわり、家では何にもやらなくて、だから全然進まずに。うまくならず、みたいな感じで(笑)。

■ でも、好きだったの?
あゆ子:一人っ子だったし、両親も働いてたから──山奥みたいなとこに住んでたんですよ、うちは。だから、何か習い事行ってる友達と一緒に行って、遊び感覚じゃないけど、「今日はピアノの日だから」みたいな感覚で。で、そこに行ってた、みたいな感じ(笑)。

■ なるほど。集合場所みたいな感じで(笑)。
あゆ子:練習しなすぎて、父親にトンカチでピアノ叩かれてね、今でもピアノに3つくらい穴が開いてますよ。

■ えっ、鍵盤を!?
あゆ子:鍵盤じゃなくて、蓋んところをガンガンガンって(笑)。っていうような状態で、何にもやらずに、みたいな(笑)。

■ えっ、何?お父さんは、激怒して?
あゆ子:いや、きっとたまたま腹の虫の居所が悪かっただけ(笑)。出掛けに、ガンガンガン!って叩いてってたなぁ、みたいな感じ(笑)。

■ あはは(笑)。ピアノはクラシック・ピアノだったんですよね。
あゆ子:クラシック・ピアノですね。

■ 教則本は、どの辺までやりました?
あゆ子:それがねぇ、私、ほんと適当で、初め「バイエル」(ピアノを始めるときに誰しもが通る練習曲集)とかやるじゃないですか。でも、途中から練習もしないし──嫌んなっちゃってきて。で、自分の好きな曲なんかを、「何かこれ、弾きたいな」みたいなのを、いつの日にか。それだけ持ってって、なんかやったりとか。ほんと、全然やらなかったですね。今、思えば、やっとけばよかった!みたいな。

■ いやいや。でもやっぱり、鍵盤は子供の頃からやられてたんですね。
あゆ子:ありましたね。そうですね。

■ そのピアノ以外に習い事とかやってたんですか。
あゆ子:やってましたね。習字とかもやってたし、あとは、何だろう。高学年とかになったら英語とか──それはもう本当に遊び感覚というか(笑)。

■ 友達と一緒に行ったりとかっていうね。
あゆ子:そうそうそう。多分、ほんとに。

■ 女の子って、思春期じゃないけど、小学年の高学年くらいから色々こう、違う要素が、入ってくるじゃないですか、男の子と比べて。何か、お洒落し始めたりとか。そういうところはどうだったんですか。
あゆ子:ああ、私、マセガキだったと思うんですけど(笑)、何だろう、「これでもか」ってくらい、すごい元気がいい部類だったと思うんですよ。ある意味、一番明るいというか、うるさいというか。そしたら、通知表とかも、学習面は全部5とか、二重丸とかなんだけど、体育以外は。生活面は──ちょっとガタガタみたいな(笑)。落ち着きがなくって、騒がしくて、いたずらばっかりするような、ちょっとおてんばな感じだったんですね。だったから、思春期、そういうのってないかなぁ。でも、色々、やらかしてましたねえ(笑)。

■ はは(笑)。やらかしてました?
あゆ子:割と色々(笑)。毎日。1日に、何回も髪型変えたりとか(笑)。だから、小学生の時とかに、ランドセルしょって、ヘルメットかぶって通学するんですけど、高校生に呼び出しくらうぐらいの元気な感じで(笑)。

■ そうなの(笑)。そんなに激しかったの。
あゆ子:そのぐらい、そのぐらい元気だった。何だろう、熱い感じの、ちょっとウザい感じのキャラ(笑)。ものすごく天真爛漫な感じで。

■ じゃあ、クラスでも結構人気者だったりしたんですか。
あゆ子:人気者って言うか──やりずぎぐらいの感じの(笑)。何だろう。「楽しけれればいい」、みたいな感じの(笑)。

■ 目立った感じの。
あゆ子:目立ってたのかなぁ。わからないけど。ふざけた感じの子供だと思うんですけど(笑)。やんちゃでしたね──子供らしい子供だったと思う。

■ もう皆さんには知り合ってるんですか。
あゆ子:小学校では知り合ってないです。

■ 中学ですか。
あゆ子:高校で。高校でヒサシと知り合って、で、ダイジくんとかも。

■ あ、そうなんですね。成績はすごくよかったんですね。。
あゆ子:そっちは全然、問題なくて。要領が割といい方だったから、全然だったんだけど、生活面は、ホントにいつもガタガタで。

■ 生活面が(笑)。若干、問題が。
あゆ子:何か、「授業中、歌を歌わないでください」みたいなことを、本当に通知表に書かれてるような(笑)子供だったんで。

■ はははは。へぇ(笑)。
あゆ子:──だから、問題が起きると、絶対、「私じゃないか?」みたいに──問い合わせが来るくらいの子供でした。

■ ははは。そっか。じゃ、何だろう、中学に進学しても同じような感じですか。
あゆ子:バッシングがすごすぎて、上からの。先輩の女子全員に嫌われてて。小学校の時点で、高校生から色々文句言われるくらいだったんで(笑)、中学入ったらもう、全員のバッシングで。女子の先輩の。「なるべく、大人しくしてようとは、思ってたんですけどぉ」、みたいな感じで。結構、そういうストレスはあったかもしれない。

■ え、呼び出しみたいのがあったりとか?
あゆ子:もう、本当に──常連みたいな(笑)。

■ そうなんだ。どんなこと言われたんですか?
あゆ子:いやもうね──色々言われた。「生意気」とか……もう、本当そういう感じ。全然生意気も何も、なんにもしてないんですけど──むしろ、あなたと喋ったことすらないんですけど、みたいな感じで。

■ でもねぇ、女の子って、ありましたね。ちょうど僕らの世代って。
あゆ子:そうそう、でしたね。あ、でも音楽って話で言えば、小学校の後半くらいから、吹奏楽とかもやってたりとかして。中学の時も吹奏楽だったんですけど。

■ あっ、そうなんですね。パートは何だったんですか。
あゆ子:小学校の時は、トランペットを吹いてて、で、中学はユーフォニウムっていうのをやったりとかもしてました。

■ へえー。金管だ。
あゆ子:金管楽器。やってましたね。

■ じゃあ吹奏楽連盟のコンクールとか出たりとかしたんですか。
あゆ子:出ましたよ!東海大会まで行きましたよ。

■ ホントに?へぇ、それはすごいすね。
あゆ子:それもでも、私、サボリ魔なんで(笑)、全然、部活に行かなくて、いつもサボって、サボってみたいな感じで。でも、割と要領は、運動以外はよかったかも。

■ でもさ、夏休みとかって、結構コンクールの練習とかで潰れませんでした?
あゆ子:それが──よく覚えてない(笑)。何か、そういうのもあったと思うんですけど、休みの期間に。行ってなかったんじゃないかな(笑)?

■ おそらく(笑)?記憶が薄い(笑)?
あゆ子:記憶が薄いですね(笑)。

■ うんうん、そっか。吹奏楽のほかに、例えば音楽を自分の家で聴いたりとかしてなかったんですか?
あゆ子:しなかった……何か、興味がある方では全然なかったから。何だろう、友達から、友達で音楽好きな人がいて、そういう人から、回ってきたのを聴くみたいな。その人たちが、集めてくれて、私にくれたみたいな(笑)。

■ 献上されたものを(笑)。
あゆ子:それを聴く、みたいな。だから、自分でCD買うとかは、ない!ほとんどないですね。何か、よっぽど気になった時くらいしか。全然なくて、ヒサシとかダイジ君みたいに、音楽が好きで、色々、自分で漁って聴きまくった、って記憶とかは1個もないですね。

■ ああ、そうなんだ。
あゆ子:だけど、もらった中で好きなのを何回もね──

■ ああ、セレクトが入るんだ(笑)。
あゆ子:「この曲が好き」、みたいなのはあって。

■ どんなのが好きだったんですか。
あゆ子:あぁ、何だろう。私、何でもそうなんですけど、そういう貰ってきた、例えばロックバンドのテープでもそうだし、童謡とか、昔の歌謡曲とかでもそうなんですけど、すっごい自分の好きな世界があって、そこがっぽりみたいな感じのが――それ、全然答えになってないですね(笑)

■ あはは。抽象的かもね。
あゆ子:──一応ね、私、暗いんですよね(笑)。それだけじゃないんだけど、何かツボがあるんですよ。自分の。

■ マイナー・キーの?
あゆ子:マイナー・キー、明るくてもいいんだけど、暗いのはすごい好き。あと、雰囲気があるものとかが。

■ ああ、わかるような気がします。
あゆ子:それはもう、好みとか多分関係なく、多分──バカだったんだろうな(笑)!

■ いやいやいや(笑)。誰か世代的に、暗い人たちっていましたっけ──明菜ちゃんとか?
あゆ子:ああ、誰が好きとかでもないんですよ。もらった中に、アルバムの中って何か、1曲、2曲ちょっと憂う感じの曲とかあるじゃないですか。何か、結構、マイナーコードの……『ペットントン』のあれ知ってます?ペットントンの歌。

■ あっ、『ペットントン』て、知ってますよ。
あゆ子:あれがすごい好きで。いつも車の中とかで、ずーっと大声で(笑)熱唱してるくらいの感じで。すごい、歌うこととか大好きで。

■ 中学くらいから、進路指導みたいなのが入ってたりとかするじゃないですか。何て言ってたんですか。
あゆ子:ああもう、私、自分がこうしたいみたいのが、あんまないっていうか、レールの上に普通に乗せられていく子供みたいな感じ(笑)。勉強がすごい得意だったから、それも別に、友達と遊びがてらに塾とか行ってたからかもしれないけど。でも、内申書はそんなによくなかったんですけど(笑)。だから普通に、進学校とかに入れる感じだったから、そのまんま、そのレールで、「じゃあそこ行く」、みたいな感じで。他のとこに、地元の高校とかに行ったら、私は、そこでひどい目に遭うっていうのはもうすごい(笑)、分かってたっていうか。

■ ああ、だって、そういう人たちはそのまま行ってるんだもんね。でも、習い事してたり塾行ったりとか、ねえ。すごく、親御さんが教育熱心ですよね。
あゆ子:そうなんですよね、多分1人っ子で、家がホントに山奥だから(笑)、最終的には私1人、みたいな感じになっちゃうんですよ。ほんとに一番、北っていうか。だから、多分、かわいそうだと、仕事終わる時間に迎えに行けるくらいの時間まで、誰かとそうやっていた方がいいと思ってたと思うんですけど。

■ ああ、なるほど。高校に進んでからはどうだったんですか、生活というか。
あゆ子:高校は、家からすっごい、電車で2時間くらいかかるようなとこで、家から、結構遠かったんですけどね。でも、もうそんなうるさい感じの人もあんまりいなくなって(笑)。

■ 幸いにも(笑)。
あゆ子:もう、ヤンキーとかも全然、いない高校だったんで。

■ 偏差値が高いんだもんね。それはそうなるよね。
あゆ子:で、相変わらず、天真爛漫に(笑)。ほんと楽しく、生活してたと思うんですけど。割と、変わった人がいっぱいいるんですよ、高校に。だから、普通、学祭とかって、割とこう……白けたムードみたいなのに、なったりするじゃないですか。でもね、もう、出し物とかが、ほんっと面白いんですよ。

■ へえー。やる気なんだ!
あゆ子:前夜祭とか、他の高校じゃ考えられないくらいに盛り上がる高校で。

■ へえー。いいねえ。
あゆ子:で、すごい、楽しかった。何か、変わった人がいっぱいいて、面白かった。

■ 何か、変わった人って、自分の中でやりたいことがはっきりしてた人って意味ですか?
あゆ子:何か、個性的な人がすごい多かったです。今でも、連絡を取ってる友達とかもいるんだけど。

■ じゃあ、嬉しかったでしょう。だって、それまでは中学とかで、「あんたぁ〜」とか、そういうので呼び出されてたのに(笑)。
あゆ子:はは。でも、先輩とかは、苦手な域だったんですよ、上の人とかは。だけど、高校はやっぱ楽しかったですね。

■ でも、高校くらいになると、服だったりとか、違うところに興味行ったりとかしませんでした?
あゆ子:もう、そういうとこばっか!に興味が行ってましたね。中学くらいから、もう(笑)。だからもう、授業中もこう、中学の時はもう、授業中とかも、カーラー巻いたり、とかしてて(笑)。何か、ほんとにねえ、そんなことばっかりやってましたね。1日何回も髪型変えたりとかして、あれやこれや、やって。

■ おしゃれさん。
あゆ子:いやー、おしゃれだったのかはわかんないですけど、何か──自分なりに色々、やってたかも。

■ 情報はどこで仕入れるんですか。
あゆ子:いや、もうだからね(笑)、情報を仕入れるような、おしゃれじゃなかったと思う(笑)。何か、その、地元にある中での。

■ 近くにね(笑)。
あゆ子:近くに、手が届く範囲にあることをやってたと思うんですけど。

■ お母さんとかも?
あゆ子:ああ、うちのお母さんは、すごいおしゃれ好きな人で。そういうのもあるかもしれないですね。影響は。

■ 買い物とかはどうしたんですか。長野の中で?
あゆ子:長野の中で──行って高崎くらい(笑)。行って、高崎とか長野駅くらいで、自分で電車で行ける範囲で、行ったりしてたんですけど。

■ 友達とかとつるんで?
あゆ子:そうですね。友達とかと行ったりとかしてたかな。

01

■ 高校でさっき、高校でダイジさんと会ったって話をされてましたけど。どうでした、ダイジさんは。
あゆ子:今よりもっと、ぽっちゃりしてて。色が白くて。だからダイジくんと――私も、すごい人見知りで、で、ダイジくんもそうで、だから喋んなくて──喋ったこと、なかったです。挨拶くらいしか、したことなかったかもしれない、ダイジくんとは。本当に、名古屋に行って、1年、1〜2年くらい経った辺りから、喋り出したくらいかもしれない(笑)。

■ ああ、やっと(笑)。そこで、やっとね。
あゆ子:ダイジくん、っていう名前を呼ぶまでに──4、5年くらいかかったかもしれない(笑)。

■ ホントに(笑)?それまでは──「ちょっと!」とかそういう感じ(笑)?
あゆ子:「あっ」とか、「ねえねえ」とか(笑)。

■ 呼べない感じね(笑)。分かるなぁ、その感じ(笑)。
あゆ子:それぐらいの、お互いの人見知りぶりでしたね。

■ 小井出ヒサシ先生は?
あゆ子:ヒサシ先生は、同じ高校だったんで。それで繋がって、で、ヒサシたちがやってるバンドを見に行ったりとかし出して。ジェリー・リーの前形の。

■ どうでした?印象っていうか。
あゆ子:ヒサシ(笑)?もうなんか(笑)、すごかった……一番、最初にヒサシに会ったのが、私が入学式の日、ヒサシは1個上なんで、部活の勧誘か何かで、玄関にいるんですよ。陸上部で。で、私の友達と、入学式で入ってこう、と思ったら、すごい真っ黒で、こう、ゲンゴロウみたいな感じの髪型して、スカジャンみたいなの着た、すっごい怪しい感じの人が(笑)、なぜか飴を持って、「──陸上部のマネージャーやらない?」みたいな感じで声かけられたのを、覚えてる(笑)。「すっげぇ、変な人がいるなあ」と思って。何か、みんな割と、地味目なんだけど、何か──1人だけちょっと、異色な風貌で、うわぁ、とかって(笑)。それが初めの印象ですね。

■ 覚えてるじゃないですか、結局、マネージャーはやるんですか?
あゆ子:やらないやらない!やらなかった。何だっけな、歌う、軽音楽部じゃないけど、そういうクラブみたいのがあって、それも、ヒサシは入ってたのかな。で、私も、そんなやるつもりなかったんだけど、友達がバンドやりたいって言ってて、で、文化祭だけボーカルやらない?って言われて、一瞬だけやったことがあって。そこでも一緒になったことがある。

■ ボーカルだったんですか。
あゆ子:その時、変なコピーバンドみたいなのやらされて(笑)、私は、自分がこれやりたい、とか無いから、その人がやりたいものをやって、みたいな。で、やってましたね。
リンドバーグとか。──そんなこともあったかな、みたいな(笑)。

■ 仲良くなるんですか、ヒサシさんとは。
あゆ子:仲良くなって。で、ライブを見に行ったりとかして。すごかった(笑)。

■ 高校生活があって、大学に行かれたんですよね。
あゆ子:はい。大学。そうそう。

■ 名古屋だったんですよね。
あゆ子:はいはい、名古屋で、みんなはバンドやってて。私も、名古屋行って。

■ それは、あれですか、ヒサシさんチームが、名古屋に行ってるから。
あゆ子:それもあって。そっから、そうですね、ジェリー・リーに。あの人たちが、高校卒業と同時くらいに、名前がジェリー・リー・ファントムって名前に変わって。

■ 一緒にやらない、って話があったのはいつだったんですか。
あゆ子:それは、大学1年の時かなあ。何か、家で、その時にあったジェリーリーの曲に、適当にピアノをつけて遊んでたんですよ。そしたら、いきなり「入れ!」みたいなこと言われて(笑)。「やだよ!」って言ってたんだけど、「なんで?」とか「やだ!」とか言ってたんだけど、E.L.Lの初ライブが決まるとかで、もう何か──強制的に、入れ、みたいなこと言われて──で、キーボード買わされて(笑)──「買え!」みたいな感じで。で、入って。私、すっごい恥ずかしがりやで、駄目で。フレーズも、自分の中に浮かぶのを、自分にしか聴こえないくらいの音量で(笑)、スタジオで弾いてて。恥ずかしいから、他の人に、メンバーにすら聴かれたくない、みたいな感じで。で、ヒサシがマジ切れしてたり(笑)。でも、「私、やりたくないっつってんじゃん!」、みたいな。「恥ずかしいつってんじゃん!」みたいな感じで。でも、自分ではすごく浮かぶんですよ。「私の中では、これ、すごくいい!」、みたいな感じで。でも、それを徐々に、ヒサシがすごくいいって言ってくれて、「あっ、私の中の、すごいツボみたいなのって、意外と他の人に認められるんだ」って。

■ 徐々に、キーボードのボリュームも上がっていったと(笑)。
あゆ子:段々慣れて、恥ずかしいのもなくなっていって、みたいな感じで。

■ あぁ、そういえばヒサシさん、言ってた、言ってた。嫌だった、嫌がってたって。
あゆ子:ほんとに、「恥ずかしいっつってんじゃん!」みたいな感じ(笑)。

■ そんな話だったんですね。じゃあまさか音楽でプロに、って感じ。
あゆ子:まさかのまさかで。うん。

■ だって、普通の大学生活を送るつもりだったんですよね。
あゆ子:私も、何がやりたいっていう感じの人じゃないから、普通にこう──何となく来ちゃったみたいな感じだったんで。「普通に就職するのかなぁ」みたいな感じだったんで。

■ 大学入った時って、何か「将来こういうことしたい!」とかあったんですか。
あゆ子:なんにも!なんにも覚えてない(笑)!あんま考えてなかったのかな。ただ、大学を出さしてもらったし、ちゃんと就職しなきゃいけないかなと思って、就職活動しようかなぁ、と思ったくらいに何かいろいろ話がパタパタと決まり出して、「じゃあ私、就職活動しなくていいじゃん!」みたいな(笑)。

■ ははは、なるほど。就職先“ジェリー・リー・ファントム”って感じ(笑)。
あゆ子:で、みんなで東京出てきた、みたいな。

■ そうなんだ。なるほどね。
あゆ子:だから、ワープロ検定とか、ワープロ検定って今持っててもしょうがないのかな(笑)?受けたりとか。

■ 資格を取ったり。
あゆ子:資格取ったり。何か、通ったりとかしましたもん。

■ ああ、そういうところに。そっか。大学在学中の活動は?
あゆ子:もうずっとしてて。だから日曜日は必ず名古屋の公園で野外、毎週やってたりして、ライブも月1とかで。スタジオも週2回くらい入ってたし。大学時代はサークルもそういう軽音楽みたいなのに入ってて。

■ あっ、そうなんですね。他のことしなかったですか、大学時代では。
あゆ子:なんにもしなかった(笑)。私ねえほんと駄目なんです、何にもしない人なんですよ。何か、本当。

■ キャンパスライフってさ──俺、分からないんだけど、趣味のサークルがあって、合宿に行ったりするらしいじゃないすか。
あゆ子:何か──まず学部に全然友達がいなかったですね(笑)。つまんなくて、男ばっかりで、経済とかだったから。で、音楽サークルに入って。そこの友達とは今も全然繋がってたりとかするんですけど。それも全然行かなくて、またサボりサボり(笑)。文化祭みたいな前だけ、ちょろっと行ったりとか、ほとんど幽霊部員みたいな感じなんですよ。大学にも、ほとんど行ってなかったみたいな(笑)。

■ でもねえ、ちゃんと出られたんですよね。
あゆ子:その辺はちょっと要領よく。

■ いや、課外活動がね。多々あったんだから。
あゆ子:むしろ、それがなかったら「私、何だったんだろう」みたいな(笑)。何にも、何にもせず、ほんとにねぇ──時間があった(笑)。いっぱい寝たし。本当に。すごい元気だった。

■ へえー。何かバイトしたりとかしてなかったんですか。
あゆ子:バイトはしてました。

■ どんなのやってたんですか。
あゆ子:お好み焼き焼いたりとか。飲食系(笑)。

■ へぇ(笑)。でも、バンドがあった訳だから、それに対してこう、盲目的にじゃないですけど、ここでやって行くんだなあって思ってたりはしてたんですか。
あゆ子:あぁ、「バンドをやってくのかなぁ」とは思ってたとは思うんですけど。そうなのかなあ。ほんともう、覚えてないです。何だろう、どうだったんだろうなあ(笑)。

■ 何かその、伝説の、「来月、E.L.Lワンマンね」って話があったりしたって聞いてるんですけど、友達に電話したりとかお客さん呼んだりとかっていうの、覚えてないですか。
あゆ子:何か、その、野外でやってる時に、一生懸命ヒサシとかが、チケットを売ろうと思っていろいろ話しかけたりしてる絵は覚えてる(笑)。

■ ははは。それ、ぼかしすぎ(笑)。
あゆ子:私は、友達でも呼んだのかな。呼んだのかもしれないですね。確かでも、100人弱くらいは入ったと。本当、何だろう私、申し訳ないです(笑)。

■ いやいやいや。そのバタバタバタってプロになる話が来て、無事ご卒業もされた。
あゆ子:無事卒業、何もなく。

■ みんなは、こう、その、バタバタって話が来て、東京に行きたいと。その時どう思ったんですか。
あゆ子:ちょうど私も卒業と同時だったんで、「すごいバッチリなタイミングだね!」みたいな感じで(笑)。

■ ははは。「乗った!」って感じ。
あゆ子:そう!みんな行くなら行くよ、みたいな感じで。

01

■ 葛藤はなかったんですか。プロになっちゃって、とか。
あゆ子:変に楽観的で、何も考えてないんですよ。何か、なるようになるっていうか(笑)、だから、自分の行先に不安を覚えたりとか、そういうことを全く考えない人だったと思うんだけど、うん。まあそんだけみんなを信頼してるのもあると思うんですけど、やってくれる、と思ってるっていうのもあると思うんだけど。全然何の迷いもなかった(笑)。普通に「じゃあ」、みたいな。

■ で、いざプロになって、アルバムのレコーディングとか色々始まるじゃないですか。逆に何かその時期のことで覚えてることありますか。
あゆ子:初めの頃はほんと、忙しくて忙しくて。嫌で嫌でしょうがない(笑)、嫌でって言うか──楽しいんだけど、何だろう。そんな社会に出たことがなかったから、何か、「仕事ってこんなに大変なんだ」っていうのを、実感してた感じですかねぇ。

■ そっちだ(笑)。社会経験みたいな。
あゆ子:何か、「1日、8時間働けばいいんじゃなかったのか?」みたいな(笑)。「週休、2日じゃないのか?」みたいなニュアンス(笑)。そういう感じの感覚だった。ダメダメだよね(笑)。

■ OLさんみたいなね(笑)。
マネージャー丸山氏:──1回、あゆ子に怒られたんですよ(苦笑)。デビュー当時、本当に忙しかったんで、キャンペーン、レコーディング、合宿、ライブって。僕も、ろくに家に帰れなかったぐらいで。そうしたら、「休みをもっとくれ!」って真剣に怒られて(苦笑)。「いや、休み……って言われてもなぁ」、みたいな(一同笑)。
あゆ子:そう、だから、「もう、実家に帰りたい!」とか(笑)。何か、「空気もまずいし!」、みたいな(笑)。やっぱり森の中がいい、みたいな感じだったかもしれない(笑)。ふざけるなって話なんですけれど。今はもう全然、そんなこともないですけど。

■ ははは(笑)。音楽的な話に戻ると、鍵盤をロックバンドでやるにあたって、何かこう、聴いたものとかってあったりするんですか。
あゆ子:全然ないです(笑)。全くない!何かね、キーボードっていつもこう、補助的にあるじゃないですか。だからそんな耳がいかないし、何かね、あんまどの楽器でも関係ないっていうか、例えばフレーズがホーンで入ってたりとか、ギターで入ってたりとか、ベースで入ってたりとかするのでも、自分であっ、と思えば、私のニュアンスで消化して、弾くみたいな感じ。だから、好きな音楽を別に聴かなくても、テレビから流れてくる、町歩いてたら流れてくる、全然興味がないような音楽でもいいんですよ。割とこう、何か入ってる。で、こうやって何つけようかなって考えてる時に、そのある音楽の中、ヒサシとかがセッションしてる中に、何か、「ああ、あの感覚みたいなのにこれを、はめたらいいかなぁ」とか、何かそういうのが、破片がちょっとあって。で、それを、楽器の中でうまいことこう、やるっていう(笑)。何かそのニュアンス、雰囲気だから。何か。いい感じの雰囲気出ないかなあみたいな感じで。

■ 何かこう、キーボードの人って言うと、一般的に言うとものすごい機材に凝ったりとか、いらっしゃったりするじゃないですか。そういう風にはいかなかったんですね。
あゆ子:機械が(笑)──。

■ 機械が、って(笑)。
あゆ子:あるのに、繋いでないくらい、そのコードを繋ぐのがめんどくさいくらい、機械嫌いなんですよ。

■ あっ、そうなんだ。
あゆ子:携帯が、私の一番ハイテク機械ですね(笑)。だからほんとに、興味がないし、めんどくさい。でも、あったら絶対使うんですよ。あの、少ないものを、フル回転させて、何とかこう──ないもので機転きかせてやろうとするから。機材があれば絶対、やるのはわかってるんだけど。「わかってんだけどぉ」、みたいな感じですね(笑)。「欲しいなあ、すごいな」って思うし、いっぱい色んな音があるにこしたことはないと思う。だから今、自分にピンとくる音がなくて、必死ですね。2台の機材の中で。でも何かね、エフェクター1つだったり、ちょっとした音の感じだったりで、意外と出るんですよ(笑)。

■ いけるんだ(笑)。混ぜ方1つだったり。へえー。やっぱりあれなんですかね。根本に生ピアノがあるんですかね。
あゆ子:でも最近、ピアノを全然使ってないんですよ。私、結構、ピアノがメインだったじゃないですか。だから何か、新しい新曲をセッションしてる時にまずピアノからなんですけど、もう、もう何にも刺激がなくなっちゃって。つけても、何だか全然、自分の中で新しい感じがしないから、最近はシンセと、クラヴィを弾きまわしたりとか。最近の曲調もあると思うんですけど、ピアノが全然しっくりこなくて。

■ ほんと。イメージとして、ライブのイメージが強いからかな。何か、ピアノってイメージがあるんだけど。
あゆ子:私も「私はピアノ」、って思ってたんだけど(笑)。

■ 最近まで(笑)。
あゆ子:そうそう。「ピアノ、ピアノ」って思ってたんだけど、そうでもなかった、みたいな(笑)。今はそうでもないみたい、みたいな感じで。

■ 合宿の話を皆さんからよく聞くんですけど、曲作りの。どんな感じだったんですか。
あゆ子:……辛かった(笑)。駄目なんですよ、本当に、練習とか、私。そういうストイックな作業が、全然駄目な人で。だから、「早く終わんないかなぁ……」みたいな(笑)感じで。もういつも曲作りとかもそうですね。もう、すぐ楽をしようと考えてしまう。

■ あれでしょう、ヒサシさんとダイジさんが、2人でチームになって。
あゆ子:あぁ、その頃ですね!一番きつかったですね。私とナカヤンが個室みたいなとこに入って、で、曲のネタを作って。自分たちでやって。自分達の曲のネタ作りと、ヒサシたちのできた曲につける作業と、両方やる感じなんですけど、私、ほんとに、長い時間、向かってられないんですよ。だから、ちょちょっとやって、やることねえなぁ、みたいな風になっちゃうっていうか(笑)。「なんか暇だな」、みたいな感じで。ここに、丸山さんいるけど大丈夫かな(笑)──何か、友達に電話とかしたりとかして──「今、暇でさぁ」みたいな(笑)「“暇”じゃねーよ!」って感じなんだけど(笑)。

■ ははは(笑)。
あゆ子:で、「時間が全然過ぎねぇ」とかってやってて。で、でも、その時、プロデューサーみたいな人がいて。たまーに、ふとこう──来るんですよ。そういう時に限って、きちんと、ちゃんとやってるのに──そういう時に限って私、床に座ってたりとかして(笑)。「今、何にもやってないと思われた!」とか思って(笑)。「やってるって!」と思いつつ、何かタイミング悪くて──それにもイライラしつつ。で、私、怖がりなんですよ。今でも、電気点けないと寝れないくらいで。夜になってくると、誰もいないその部屋に閉じ込められて──外は暗いしさ、みたいな、ほんとただ怖いんですよ。怖くて嫌だ、みたいな感じで(笑)。

■ 河口湖が(笑)。
あゆ子:もう本当怖い、怖いんで嫌です、みたいな感じ!「早く12時になんないかな」みたいな感じで、そわそわしちゃって。そんな、フレーズつけるどころじゃない!みたいな(笑)。

■ 残りは明朝!って感じ(笑)。
あゆ子:ほんとそういう感じです。でも、って言いつつも、ちゃんといい仕事しましたよ?その時も。絶対これしかないって言うのは、いつもつけてきた自信はあって。そこだけは。

■ 途中でこう、それこそ僕とかがお仕事させていただく時期くらいからガラッと作り方が変わってきたりとか、バンド自体のサウンドも変わってきたりとかするじゃないですか。そういうことでやっぱりこう、アプローチとかっていうところも、あゆ子さんの中で変わった部分ってあったんですか。
あゆ子:ああーそう、私なんか、何だろう、割と曲ありきでどうにでも、ってところがあるから、その曲が、推進力が増したりとか、聴こえる瞬間とか、はまりとか。この間で入れたら、急に何かうまい感じの乗りが出たとか、私、音の雰囲気の世界とかもそうなんですけど、基本はずっと変わってないんです。本当、インディーズの頃から。好みもそうだし。自分が好きな世界とかね。ただ、この場面はこう、この場面はこう、って、つける曲も曲によっては勿論あるんだけど、そういう曲でも割と、1本で行けちゃう、「これだけでいいじゃん」、みたいな。最終的にそこに行き着いちゃうんですよ。で、このはまりが気持ちいいから、サビもこのまま、みたいなのが、私は結構あって。その辺からバンドも、そういう曲が多くなったんですよね。その感じが、四つ打ちとかになって、そのポイントでずっとやってっていう。そういう流れはあったのかなあ、と。

■ うん。そうだ、歌を歌ったりしたじゃないですか。コーラスじゃなくてメインボーカルだったりとか。あれってどうだったんですか。
あゆ子:何もないよぉ(笑)、何もないですね、うん。そういうとこの垣根はあんまりないかもしれない。その方がよければ、作品としてって言うか。その方がよければ、全然、みたいな。

■ そうかそうか。ベーシストが、今はトモ君ですけど、ナカヤンさんだったり、変わったりもしましたけれども。
あゆ子:それぞれの良さがあって。でも、そうですね、ナカヤンはナカヤンで面白かったし(笑)。楽しかったし、ね。でも、トモ君はやっぱり安心感があるし、やりやすいかもしれないですね。曲、演奏してて、もっとこういうノリにならないかな、って思ったら、言えばすぐそのノリが出せるみたいな人だから、すごくやりやすいかもしれない。

■ 何か、音楽以外で色々考えたりとかしなかったですか。例えばTシャツを売るとか、ブランドやってみたいとか。
あゆ子:何だろう、何もないですよ(笑)。「遊びたい」とかそんくらいしかないですよ(笑)。

■ 何して遊びたいんですか(笑)。
あゆ子:南国行きたいなぁ、とか、そういうことしかないですね(笑)。おいしいもの食べたいなぁ、とか、可愛い服欲しいなぁ、とか、ほんと普通な人、普通っていうか、何かそんな、自分から何か発するとか、これは絶対、みたいなのがすごいあるのって、音楽に対する自分の感覚だけかもしれない。あとは何か、人が「その方がいいよ」、って言われたら「そっちのがいいんだ」、みたいな(笑)感じに。そういう人だと思う。優柔不断だし。何かその、音楽のツボは、譲れないっていうか、頑固親父か?っていうくらいの感じのとこがあって。ヒサシに対して、も誰に対しても、「譲れない!」みたいな(笑)。それが駄目なら、ステージに立ちたくない、みたいな(笑)。

■ 何か今、うわーっと思い出した(笑)。あゆ子さんと、POLYのカヨちゃんと、対談したことあったじゃないですか?その時に、あゆ子さんに、普段何してますかって、「いや、寝てます」って(笑)。
あゆ子:いや本当ねぇ、よくない……よくない(笑)。だから、私みたいな人は、そういう歯車の中にいて、強制的にやらされないと何もやらない人なんですよ。だから、そういうところにいれば、自分のこだわりもあるし、やるじゃないですか。それが本当、性にあってると思う(笑)。だから本当、私の中では天職なのかな、と。今の仕事が。

■ 普通に、バンドやらなかった時の場合、とか考えたりします?
あゆ子:でも、何にも、知らなかったら、知らなかったで、能天気な──普通に何か、こう、学生時代みたいな感じで、どこ行っても楽しく、謳歌してる感じだと思います(笑)。それなりに。と、思うんですけど。ただ、何か、これは、私じゃないとできないな、みたいなのが得られたのかなって思うと、それはあるかもしれない。もう、今は、その喜びを知っちゃったから──知っちゃってるし、自分に、やってきた歴史もあるし。今は、考えられない。

■ うん、うん。皆さんにそれ聞いてるんですけど、あゆ子さんにとってジェリー・リー・ファントムってどんなバンドですか。
あゆ子:ええー、何だろう?私、でも、他の人と、同じ音楽でツボを共有して、わぁ!って盛り上がったりしたことが、1回もなかったんですよ。ヒサシとダイジ君が、初めて、同じアルバム聴いても、「この曲がいい」っていうのが大体同じで、「このバンドいい」って思うのも一緒で。「同じツボの人っているんだな」って、「それは、私だけのツボだと思ってたんだけど、それを一緒にわかる人がいるんだ」、っていう、初めての出会いだったので。すごく、私のことを理解してくれる、一番理解してくれてる、メンバー……どのバンドもそうだと思うんだけど。性格然り、私の特性っていうか。そこを生かしながら、多分これからも作っていけると思うんですよね。でも、どういう場所って言われると難しいですよね(笑)。そういう感じなのかな──みんな、何て言ってた?

■ 色々、お話されてましたよ。
あゆ子:──『家族』とか言ってた(笑)?

■ もうちょっとみんな、バンド自体を俯瞰で見てお話してる感じ――かっこいいバンドですよ、とか。
あゆ子:ああー、そういう感じか。うーん、どうなんだろう──いいと思いますよ(笑)。

■ いいと思いますか(笑)。でもね、そんな話をご本人にしていいのかどうかわからないけれども、ジェリーリー以外で弾かれたりしてるあゆ子さんて、想像できないんだよね。
あゆ子:そうなんですよ。私、全然、マルチじゃないんですよ。何か、私のピアノが好きだから、つけてほしいって言って頂いて、スタジオに呼んで頂いたことが何回かあって、そういうのだったら、私の、いつもの感じできるんですけど。でも、普通に考えて、私のピアノって、機材がないのもあるし(笑)、何か、普通につけらんないんですよ。どうしても。つけられる人って逆にすごいなあ、って思うんですけど。どうしていいのかわかんない。自分の好きなようにやってくれって言われるんだったら、いくらでもなんですけど。その、ニーズにお答えできない人っていうか(笑)。多分、自我が強すぎて。

■ 周りの音に呼応してやってくんですもんね。
あゆ子:私みたいな出方しなくても、いいニュアンスで、いい味出して、曲を、雰囲気を、上げてる方が、いっぱいいると思うんですけど──そういうことが全然できない(笑)。だからキーボーディストとかで、食っては行けない(笑)。

■ あゆ子さん、いつもの感じでやってください、みたいな人がいるじゃないですか。
あゆ子:そしたら、やっぱ、ジェリーリーみたいになっちゃいますからね。完全に。

■ 逆に、バンドはそういう場所なんですね。
あゆ子:うん、そう。本当、そうだと思いますね。

■ 素晴らしい。今後はどんな感じですか。ソロで、弾き語りとかされてますよね
あゆ子:最近やってないですけど(笑)。とんとご無沙汰で。自分のソロをやってるんですけど──今年になって、やってないですね(笑)。何かそれも、プランを自分から立てて、っていうタイプじゃないみたい、私(笑)。そういうテンションが保てないみたいで。でも、ジェリー・リーがあるので。いいタイミングで、自分がやりたい時に、ちょこちょこ、ちょこちょこ、やろうと思ってるんですけど。

■ 了解しました。引き続きよろしくお願いします。
あゆ子:こちらこそ。


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